第1章 始まり
結局椚ヶ丘中学にはたどり着けず
公園のベンチで日向ぼっこしていた。
風は冷たいけど
太陽は暖かい。
そんな時
私の携帯が鳴った。
烏間かと思ったら違った。
防衛省の人間。
気分がガタ落ちし
無視しようと思ったが
身体は身についた癖で通話ボタンをすぐ押していた。
明日から椚ヶ丘中学3-Eに転入し暗殺を遂行しろ。
詳細は烏間に聞け。
一方的にそう言って
電話は切られた
明日から?
暗殺って、誰を?
だから烏間は椚ヶ丘に行ってたんだ。
納得と疑問で頭が一杯になる。
とりあえず、家に帰ることにした。
「明日から、お弁当、二人分。」
赤く染まり始めた空に
呟いたそれは消えていった。