第4章 赤羽業
小テストの時間
ブニョン、ブニョンと音が教室に響く
正直うるさい
テストはもう書き終わった
ぼーっとしてたら眠くなってきた
そう言えば
最近眠れなかったんだ
ちょっとだけ
私は眠りに落ちた
ーーー--…
(マシロ…)
暗闇に浮かぶ
真っ黒な青年
そして真っ白な幼い頃の私
これは、夢か
(マシロ、数日帰れないからいい子でいるんだ)
青年が幼い私の頭を撫でている
彼は誰?
私は知らない
そもそも、小さい頃、いや昔の事を覚えてない。
(マシロ、無理するなよ)
そう言って
青年が笑ったような気がした
ーーーー--
「起きてください」
「から…すま?」
「違いますよ」
よく見れば
烏間とは大違いの黄色い生物
周りにはもう生徒はいない
「おはよう、殺せんせー」
「おはようございます。今日はジェラートを買いに行かなければならないので勉強会は無しです」
ジェラートって…
そう言えば
何か夢を見たような…
覚えてないしいいや
「私にも買ってきて」
「仕方ありませんねぇ」
今日は一人で烏間を待っていた
「烏間おそい」
「すまない」
日が暮れてから
迎えに来た烏間に
今日は夕食をご馳走してもらった。