第7章 柔らかな刺
「かずっ…ああっ…」
「智ぃっ…」
同時に、俺達はイった。
和也の白濁が俺たちの腹を伝う。
お互いに荒い息をつきながら、ソファに沈み込んだ。
「智…」
和也がぎゅうっと俺を抱き寄せた。
俺も和也を抱きしめた。
「好き…智…」
「俺も…好きだよ…和也…」
アトリエに俺たちの心臓の音が響いてる。
ゆっくりと起き上がると、和也の顔を見つめた。
きれいだった。
乱暴に扱うと壊れてしまう、ガラス細工みたいにきれいだった。
髪をなでて、またキスを落とした。
「俺と、ずっと一緒にいてね…?」
「うん…ずっと一緒にいる…」
和也が涙を流すから、それを指で拭った。
電熱器の灯りが、俺達の影を作る。
オレンジ色の室内を、俺は忘れないだろう。
この光景…
和也の顔…
「和也…」
愛おしさがこみ上げて止まらなかった。
ぎゅっと抱きしめたまま、俺達は短い眠りについた。
和也の吐息が、首にかかってくすぐったかった。
「智…もっとぎゅってして…」
眠りに落ちる寸前に聞こえたから、ぎゅうっと抱きしめて、そのまま眠った。