第29章 特別編 天は大野のケツよりも青く
そんなこと言われてもなあ…
俺って、頭悪いから。
なにしてあげたらいいとか、全然わからない。
翔ちゃんの仕事の話だって、聞いたってわからないこと多いし…
だいたい、個人でやってる仕事の質が違いすぎる。
「かずぅ…」
「んー?」
リビングの後片付けをして、部屋のベッドでゴロゴロしながらいろいろ考えたけど、だめだった。
ベッドに寄りかかりながらゲームをしてる和也の首に腕を回しかけた。
「なあ…一緒に考えてくれる?」
「なーにを?」
「…可愛く言ってもだめって言ったのおまえだぞ…」
「むふ…」
和也はゲーム機の電源を切ると、床においた。
「…正直さ…今回は俺もよくわかってないんだよね…」
「ええっ」
「でもさ、あんな風に翔さんがなるのってさ…いや、確かにもともと性欲大魔神だけどさ…なんか、抱えてるんじゃないかなって」
「おん…」
それでそれで?
「でもさぁ…心当たりが無いんだよね…」
「かずでもわからないもん、俺がわかるかよ…」
ふっと和也は笑った。
「あんたも相葉さんも、俺や翔さんと違って、本能のまんま生きてるんだから、わかるんじゃないの?」
「はあああ!?潤は!?」
「って、突っ込むとこそこかよっ!」