第27章 特別短編 王様だーれだ?
生暖かい口の中は、すぐに俺を追い込んだ。
「やっ…も、出るっ…」
ぎゅってニノが俺の手を握り込んでくれた。
「かーわいいの…」
物凄い色気のある顔と声で言われて、一瞬で俺は達した。
渡海演るようになってから、磨きかかったんじゃないの…ニノ…
「あっ…あっ…ん…」
どうしよ…なんか、いっぱい出た…
じゅぽっと智くんが俺を口から出すと、腕で唇を拭った。
「いっぱい出ちゃったね。翔ちゃん」
「ふふ…気持ちよかったんだ?翔さん」
なんかもう二人がかりで、辱められてるみたいで。
恥ずかしくなって、きゅっと身体を丸め込んだ。
「…気持ちよかった…」
「んふ。よかった…」
ニコニコ笑いながら、エプロンで俺の腹をごしごしと拭いてくれた。
「さて…」
ニノがよいしょっと俺の身体を起こしてくれた。
「今日は…俺が風呂入れてあげるよ」
珍しいこと言うなと思ってると、ニノの動きが止まった。
「あんた…」
呆れた声が聞こえたから顔を上げたら、眼の前に雅紀が立っていた。
ずいっと俺の前に木の棒を握った手を差し出してきた。
なんだ…これ…?
「はああい!全員イッたみたいだから、もう一回ね~!」
「何いってんのよアンタ…ばかじゃないの」
「もお!一回で終わるわけ無いでしょお?はい、引いた引いた」
雅紀は嬉々として、俺に手を差し出してくる。
「俺のことハメようとしてたでしょ…翔ちゃんも同罪だからね?」
「えっ…」
「リーダーも…ニノも…むふ。朝まで離さないから」
もんのすごい悪い顔で雅紀が俺の唇を奪っていった。
「あー…もう、諦めたほうがいいよ?部屋の外で、ニノの企み聞いちゃったからね…俺たち」
潤が隣のベッドにへたり込みながら、手を降った。
「さ、引いた引いた!」
勝手に俺の手に棒を握らせていった。
「王様、だーれだっ!?」
【おわり】