第27章 特別短編 王様だーれだ?
とろりとした液体を手に出すと、指に纏わせて。
膝立ちしている俺の後ろの口に指を当てた。
「ちょっと解そうね?」
「やっ…ああ…」
ぬるりと智くんのしなやかな指が入ってくる。
ただそれだけなのに、ぞくりと粟立った。
エプロンの胸当てからはみ出してる乳首を、智くんの唇が挟み込んで動けない。
先端をちろちろと舌で弄ばれてる。
「ん…んぅ…」
ちらりと隣のベッドを見ると、雅紀の上に潤が跨ってて。
ベッドヘッドに凭れながら、潤を突き上げてる。
あれ…ニノがいない。
どこ行ったんだ?
そう思ってたら、背後に人の気配を感じた。
「翔さん…?俺も手伝ってあげる」
いつの間にかニノが後ろにいて。
俺のこときゅっと抱きしめた。
「あ…ニノ…」
「ふふ…いいでしょ?王様?」
隣のベッドから、雅紀と潤がちらりとこっちを見た。
「いいよ」
そう言うとにたりと笑って、潤をギュッと抱きしめた。
「潤は今日、俺のもの~」
「ばっ…何いってんだよ…」
「なんか俺のものブーム?」
「ばか…」
潤もぎゅっと雅紀を抱きしめた。
なんだかすごくそれが…
しあわせな風景で。
俺も目の前にいる智くんの頭を抱きしめた。