第27章 特別短編 王様だーれだ?
「ん…いい…」
さらさらと俺の髪をなでながら、智くんは気持ちいい声を上げてくれる。
嬉しくて。
もっと気持ちよくなって欲しくて。
先端を舌全体でべろりと舐めて、吸い上げる。
「あ…」
熱い塊がぶるっと震えるのを唇で感じると、もっと嬉しくなる。
お尻にエプロンの紐がさわさわと引っかかってて。
智くんの気持ちいい声を聞いたら、その紐がちょうど割れ目に入ってきて、後ろの口を掠めていく。
「ん…」
くすぐったくて、集中できない。
手で紐を退かそうとしたら、その手を止められた。
「だめだよ、エプロン外しちゃ」
違うけど、口が智くんので塞がってるから言えなくて。
「…これ、脱がすの俺だからね…?翔…」
耳元でボソボソと囁かれて、我慢できなくなった。
ずるりと智くんを口から出して、起き上がった。
「翔…?」
少しだけエプロンをつまみ上げるようにして、踏まないように膝で歩く。
そのまま智くんに跨ると、そこに智くんの熱を押し当てた。
「…翔…」
「ご奉仕する…」
「ちょっと待って」
ベッドヘッドの方にある棚の上には、俺のポーチが置いてあって。
それを手に取ると、智くんは中からローションの小さなボトルを取り出した。