第27章 特別短編 王様だーれだ?
「ではっ…かんぱーいっ!」
「「「「かんぱーいっ!」」」」
今年も無事にワクワク学校の初日を終えた。
後輩たちを助手に迎え、無事に滞りなくいけて一安心。
大阪のホテルで5人だけのお疲れ様会をするべく、俺の部屋に全員集まって、早速智くんの音頭で乾杯の流れとなった。
明日は最終の新幹線で東京に帰るから、初日打ち上げと大阪打ち上げを兼ねてる。
つって、ただ5人で飲みたいだけなんだけどね。
「いーやー大変だったよもお…」
雅紀がソファに寄りかかりながら、頭をガシガシと掻いている。
「風磨が兄貴は!?兄貴は!?ってウッサいんだもん…」
「ああ…俺、早々に部屋に引き上げたからな。ごめん」
ちょっとやってしまわなければならない書き物があったのでみんなより先にホテルに帰ってきてた。
何回か風磨が部屋に訪ねて来たのはわかってたけど、書き物が終わってなかったり、風呂に入っていたりして結果的に居留守を使ってしまった。
「まじであいつ、翔ちゃんのケツ狙ってんじゃねえの?」
「はあ?んなわけねえだろ…」
「またまた~…この前の翔ちゃん、めっちゃかわいかったよ?」
この前とは…
読者の皆様には、前々章「たぶん夢」をご確認いただきたい。
あの薬をこの前、密かに雅紀に飲まされて…
ああ…思い出したくもないっ!
「ばっ…ばかやろっ!何思い出してんだよっ!?」