第23章 特別短編 お菓子くれなきゃいたずらするぞっ!
「じゃあこれは!?」
「それはヤクザスーツ…それもお話が違うからダメっ!」
「じゃあこれはこれは?」
「それはavidのツアーTシャツ…!それもお話が違うからダメっ…」
「これがいいんじゃない?」
「だから、それはSTORMのユニフォーム…だめだって!」
「じゃあこれはこれは?」
「真っ赤な襦袢に銀色のかつら…!これこそ違う人の話だからだめだっつーの!」
「もうこれしかないんじゃない?」
「猿のきぐるみっておい!この野郎!お腰にきびだんご付けるぞこの!」
「これもあるよ?」
「忍者の服…これもう、完全にアウトだよね?ね?」
「じゃあこっちは?」
「アロハシャツ…ってこれもう、誰だかわかるの!?ねえ!?」
その他にも、軍服に清服に検非違使の服…猫の着け耳としっぽまで…
「…どれもこれもお話が違うからだめです…」
「なあんだよおお!あなたが用意しないのがだめなんでしょおお!?」
「だってお前…しょうがねえだろっ!?」
「皆、楽しみにしてたのに…」
「う…」
リビングには服がもう一杯でわけがわからない。
ドラキュラさんはアリスの首筋狙ってるし、花魁は重くて動けないし、うさぎさんは忙しく俺の衣装を選んでくれてる。
「もう…どうしようか…」