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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第23章 特別短編 お菓子くれなきゃいたずらするぞっ!



「トリック・オア・トリート!?」
「ふぁっ…わあっ…」


ここは大野家のリビング。
二階にベランダも出来て、いよいよ俺達の城になりつつある。
アトリエの屋根のトタンが傷んできたから、今度はそれを葺き替える工事をするらしい。(翔ちゃんが大角さんへ手配した)
10月も暮れて、いよいよ来月からはコンサートツアーが始まる。
そんな中、リハーサル疲れもあって1日ぽっかりと俺達はお休みを貰った。

今日ばっかりはゆっくりと過ごそう。
そうは思ったけど、これから年末にかけては一年で一番忙しい時期で…

ちょっと手の込んだバラエティの台本をリビングで読みながら、俺はソファで眠ってしまっていた。

「さぁとぉしぃ~!お菓子頂戴っ!」
「なっ…なんだお前っ…」

俺の目の前には、アリスがいる。
俺に両手を差し出して、可愛らしく小首をかしげてる。

「和也ぃ…」
「ん?お菓子頂戴?」
「ハロウィン?」
「そうだよ!皆も今、着替えてるんだよ!」

そう言って和也は青いワンピースをヒラヒラとさせた。
白いエプロンに、金髪ロングのかつら。
カチューシャはベルベッドのワインレッドだ。
白いタイツの足元は、内股になっている。

完璧な役作りだ。

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