第19章 天は藍よりも青く
「雅紀…すっごい中びくびくしてる…」
翔ちゃんが誂うような声を出すと、真っ赤になった。
「だって!皆みてるんだもん!」
「いつも俺のこと、そうしてるくせによく言うよ…」
潤がやっと起き上がってきた。
翔ちゃんの隣に座り込むと、相葉ちゃんのじゃじゃまるをウエットティッシュで拭いた。
「ちょっ…冷たっ…」
つか、おまえら一式持ち込んでるんじゃねえよ…
やるきまんまんじゃねえか…
そのまま潤はじゃじゃまるを握りこんでゆるゆると扱き始めた。
「今日は…全員が全員をかわいがるんだからね…?」
邪悪な笑みを浮かべて、じゃじゃまるを見つめている。
「や、やめろおお…」
「智くんいいよ」
翔ちゃんが冷静に言うと、くたっと相葉ちゃんから力が抜けた。
指が抜けていったらしい。
「ありがと」
すぐに足を割って入ると、びくっと足に力が入った。
「力抜けよ?」
「や、だって…久しぶりで…」
「かわいいじゃねえか…」
思わず言うと、和也がちらっと俺を見た。
「お、お前のほうがかわいい」
「バカ…」
そう言って和也は立ちあがった。