第13章 潤んだ瞳
しーんとした部屋に、和也と俺は取り残された。
和也はぶすっとしてベッドに腰掛けてる。
「和也…」
「なによ」
「ごめんね?ぶっとばして」
「いいよ、もう」
「ほんと?」
「潤にお礼、言っときなさいよ」
「うん」
和也はベッドに寝転がると、タオルケットをお腹に掛けた。
「きなよ」
「うん」
俺は電気を消して、ベッドに転がった。
「潤がね…」
「ん?」
「お前のこと、特別だって言ってた。あと、俺達が仲良くしてると嬉しいって…」
「そう…」
「和也、ごめんね」
「もう、いいよ…」
和也が身体をこちらへ向けた。
「おやすみ。智」
「おやすみ。和也」
そっと和也の手を握った。
グローブみたいな手は、ふよふよしてて…
触り心地がいい…
ゆっくりと目を閉じた。
「リーダー、ね、起きて」
「ん…?なんだよ…」
朝早く、潤が起こしに来た。
和也は隣で爆睡してる。
「ちょっときて」
「なんだよ…」
潤についていくと、雅紀の部屋に連れていかれた。
「なんだよ?」
「いいから、入って」
部屋にはいると、すぐベッドが見える。
明け方、外はもう既に明るい。
ベッドにはシェーのポーズをした雅紀と翔くんが寝ていた。
思わず潤を見上げると、いたずらっぽく潤が笑った。
腹筋が切れるかと思った。