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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第12章 空翔ける


「和也は…特別だから…許してね…」


「智くん…」


「俺も…翔ちゃんのこと好きだよ…」


そっと腕に抱くと、翔ちゃんは震えた。


「嘘だ…」


「嘘だと思うなら、和也に聞いてみればいいよ…」


「え…?」


「俺、にぶいから…先に気づいたのあいつだから…」


「え…?どういう…」


「俺がね、皆のこと好きなの。気づいたの、和也が先なんだ…」


「智くん…鈍すぎだよ…」


「わかってる…」


ちょっと落ち込む。


「翔ちゃん…?」


「うん…」


「和也と同じようには好きにはなれないけど…それじゃ、だめかな…」


「いい…」


「え?」


「いいに…決まってる…」


翔ちゃんが跳ねるように抱きついてきた。


「うわっ…」


ぐいっと引き寄せられて、ベッドに倒れ込んだ。


「ありがとう…智くん…」


翔ちゃんの腕から力が抜けた。


「翔ちゃん…?」


顔をみたら、安心しきった顔で眠ってた。


「え…?マジで…?」


暫くしたら規則正しい寝息が聞こえてきて…


そっと薄がけを掛けた。


「翔ちゃん…」


安心しちゃったのかな…


不安だったんだね…


ごめんね…今まで言えなくて。


でもね…翔ちゃん…


「俺…まだイってない…」
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