• テキストサイズ

天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第12章 空翔ける


じっとりと汗が滲んでくる。


そういえば、翔ちゃんはもうすぐオリンピックの取材に出る。


日本とあっちを行ったり来たり。


とっても忙しい日々になる。


その前に一枚…翔ちゃんになんか書いてあげようかな…


前から、翔ちゃんに頼まれてたけど、すっかりここのところアトリエに入ることもなくなってて。


和也の絵と交互に書くことにした。


和也の絵が乾くのを待つ間、あたらしいカンバスを張った。


奈良さんに教えてもらって、やっと最近できるようになった。


小さな木枠で一枚、完成させた。


「おし…」


さて…翔ちゃんからは、別に絵の内容のリクエストはない。


どんな絵を書こう。


鉛筆を取り出して、スケッチブックを手に取る。


どんなのなら、翔ちゃん喜んでくれるかな…


やっぱり…似顔絵…?


鉛筆を唇につけて悩んでいると、アトリエのドアをコンコンとノックする音が聞こえた。


「はーい」


「智ぼっちゃま…入ってよろしいでしょうか?」


「ぶっ…まだやってんの?」


「はい…緑のぼっちゃまと紫のぼっちゃまから、今日一日やってろとの仰せで…」


「まあ…そうなんだ…怪物ランドのプリンスはそんなこと言わないから、まあくつろぎなよ…」


「ありがとうございます」

/ 779ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp