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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第11章 夢ゆら


「…そうだね…自由に…」


和也はそう言ったまま、黙った。


背中を撫でる手が、そっと俺の尻を触った。


「…智、抱きたい」


こんなこと言われるの、山梨以来で…


「あなたのこと、愛したい」


「俺も…お前のこと抱きたいんだけど…」


「え…?」


「久しぶりに、ふたりきりで…」


「なによ…急に…」


「おまえこそ、なんでだよ…」


「わかんない…」


ふたりでわかんなくなって、途方に暮れた。


でも、いつまでもそうしてるわけにいかなくて。


和也が俺の手を取って歩き出した。


「とりあえず、お風呂はいろ?」


「うん…」


はっきりしないまま、いつものように風呂に入った。


あがって、身体を拭いて…


バスローブを羽織ると、どちらからともなく、また手を繋いで。


二階の俺の部屋に駆け上がった。


入った途端、抱き合って。


もみくちゃにお互いを貪って、ベッドに倒れ込んだ。


「はぁっ…智っ…」


「和也っ…欲しい…」


バスローブなんて、とっくに脱げてて、ひたすら俺たちは絡みあった。


素肌に隙間なくキスをして。


「智っ…智っ…離れないでっ…」


和也の爪が、背中に食い込んだ。

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