第10章 LIFE
「んっ…ああっ…智くんっ…」
反り返る身体を抱きしめて、素早く翔ちゃんの後ろに入った。
「ああああっ…やっ…さ、としく…」
翔ちゃんの手が俺の肩をぎゅっと掴んだ。
初めて入った翔ちゃんの中は、狭くて。
慣れてなくて。
「翔ちゃん…力…抜いて…」
「う…あ…できな…」
どうしよう…
「智…」
和也が毛布から半身を出していた。
「手伝っていい…?」
「いいよ…?」
何をするのかと思っていたら、横から手を伸ばして翔ちゃんを握った。
「あっ…ニノっ…」
ちょっとだけ身体を丸めて、翔ちゃんが俺に身体を寄せた。
瞬間、翔ちゃんから余計な力が抜けて、一気に奥まで入った。
「う…」
衝撃に動けない。
「あ…智くん‥全部…」
翔ちゃんの身体が震えた。
きゅうっと締め付けられた。
「感じてるの…?」
「やっ…そんなっ…」
「俺が欲しかったんでしょ…?言って?」
「あ…やだ…」
「言わないと動かないよ」
「智くん…」
涙目で俺を見上げてくる顔が…
女の子みたいで。
和也の手が、休まず動いてる。
「んっ…や…智くん…お願いっ…」
涙が零れても、俺は動かなかった。