第8章 ミュシャ
顔を上下に動かして、唇で扱く。
和也の身体が跳ねた。
「もう…我慢できないよ…智…」
涙声で言うから、思わず顔を上げた。
「いいから…イって?和也…」
「やだ…一緒にイきたいの…」
小さく顔をイヤイヤと振りながら、和也が俺の首に腕を回してくる。
「一緒がいい…智…」
涙を瞳にいっぱい溜めている。
俺は和也の髪を撫でると、キスをした。
「じゃあ…舐めて…?」
ドキドキした。
この前…
初めての時、舐めてくれた和也の顔が浮かぶ。
すっごい色っぽい顔してた…
トロンとした目をして、頬を染めて…
目が、どんどん色っぽく光って。
和也が起き上がると、俺の股間に顔を埋める。
あ、これじゃあ和也の顔見えない。
俺は寝転がった。
和也が、上目遣いで俺を見上げる。
にっと笑うと、赤い舌をだして先端だけ舐めだした。
「んっ…和也っ…」
先端の刺激より、そんなことしてる和也の顔がヤバイ…
赤い舌が俺の先端をチロチロ動いてる。
「あ…ヤバ…い…」
じわっと先走りが滲むのがわかった。
「智…濡れてる…」
和也が口の端だけ上げて笑った。
目は、ぎらっと光る。