第2章 グレイscene3
「あ…れ…?智くん…?」
カクテルを飲んで暫くしたら、リーダーはソファに寄りかかって眠ってしまった。
「あーあ…疲れてるのかな…」
そう言って俺はリーダーを揺り起こした。
「リーダー?寝るならタクシー呼ぶ?」
でもリーダーの返事はなかった。
「珍しいな…智くんがこんなになるなんて…」
「じゃあ、寝室に寝かそうか…?」
「え…悪いよそんな…」
「いいよ。後でタクシー呼ぶから…まだ飲みたいでしょ?」
「ん…ちょっとね…」
「じゃあそれまで寝かせてあげようよ」
「ごめんね。潤」
まるで奥さんみたいな顔して翔くんが謝った。
「別に…?」
「…潤…?」
「ん?」
「いや…ほんと、迷惑じゃない…?」
「そんなことないって。じゃ、寝室に連れて行くね?」
リーダーを抱え上げて、寝室のベッドに寝かせた。
後ろに着いてきた翔くんが甲斐甲斐しく布団を掛けている。
「…翔くん…今、幸せ…?」
「えっ…何言い出すんだよ…突然…」
「いいから…ね、幸せ?」
「う、うん…最高にね…幸せ、だよ…」
頬を染めながら、リーダーを見つめた。
「そっか…良かった…」
「潤…ありがとうね…お祝いまでしてくれて…」
「いいんだよ…この時を待ってたから」
「え?」
翔くんの腕をそっと掴んだ。
「な…なに?潤」
「もうリーダーとヤったの?」
「え…何言い出すんだよ…」
「ヤったのかよ」
「やめろって…離せよ」
「言えよ」
「…どうしたんだよ、潤」
掴んだ腕をぎりっと捻り上げた。
「っつ…何すんだよっ…!」
「言えよ。セックスしたのかよ?」
「し、してねーよっ…」
「ふうん…案外純情なんだね…」
「はあ?ふざけんなよ、てめえ…」
捻り上げていた腕を離すと、翔くんは俺を睨んだ。
「帰る」
そう言ってリーダーを起こそうとベッドの方へ動いた。
その瞬間、俺は翔くんをベッドへ突き飛ばした。
「うわっ…」
すやすや眠るリーダーの隣に、翔くんは倒れこんだ。
「何すんだよっ…」
起き上がろうとする翔くんの頬を叩いた。
「っ……」
無言で翔くんはベッドに沈んだ。
そのまま俺は翔くんに馬乗りになった。
ベルトを外すと、翔くんのズボンをずり下げた。