第14章 きみどり scene5
「ごめんっ!こっそり隣の部屋に泊まってる!」
「ええっ!?」
「それより、アイツ!」
松潤はすごく焦ってた。
「アイツって…ニノのマネージャー?」
「リーダー…ニノがなんか言った?」
「いや…言ってないけど…」
「ごめん…ニノが言ってないのにあれなんだけど…アイツ、ニノに嫌がらせしてるんだと思う」
「うん…俺もそう思う。いつ気づいたの?」
ふっと松潤は笑った。
「ばかだなあ…リーダー以外、皆気づいてるよ?」
「えっ…」
やっぱり…俺がバカだから…気づけなかったのかな…
「違うって…ニノはリーダーにだけはバレないよう必死だったんだよ?」
「えっ…そうなの?」
「だから、気づけなくて当然なの!それより、アイツ…見失っちゃった」
「えっ…尾けてたの?」
「うん…さっき、ロビーで見かけて…雅紀と二人で尾けてたんだけど見失っちゃって…今、手分けして探してる所」
「あ、やっぱりこれ、相葉ちゃんの車なんだ!」
「うん。雅紀と二人で来てんの…翔くんは仕事だからさ。俺たちだけなんだ」
「…ごめん…」
「なんで謝ってんだよ!さ、行こうぜ!」
松潤は俺の腕を引いてくれた。
「とにかくリーダーは部屋戻ってなよ。俺と雅紀であいつさがすからさ」