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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第14章 きみどり scene5


あいつの…正体なんてどうだっていいんだ
とにかく俺達の前から姿を消してほしい

ただそれだけなのに…

「ジャニーさん…ニノと智くん、このままだと死ぬよ?」


思わずぽろりと出た言葉…
思っても見なかった。

背筋がぞっとした。

そう…あのまま俺達が気づかなかったら…

ニノ、どうしてただろう…
そして、智くんはどうなってただろう…

「わかった…」

ジャニーさんが立ちあがった。

「大野とニノの様子がおかしかったのはそういうことね…」

相変わらずのアクセントで、溜息をつくように呟いた。

「もうこれ以上、事務所の子たちと争いたくない…」

心底疲れてるみたいな声が、耳の奥に残った。


すぐに対処してくれることを約束してくれたので、社長室を出た。
秘書室を出ると、表にはチーフが待っていた。

「櫻井…」
「今日、アイツのスケジュールどうなってんの?」
「…それが…」

言いにくそうに唇を噛み締めた。

「ああ…?まさか休んでるとか言わねえよな…?」
「今朝から連絡が取れない…」
「馬鹿野郎…なんで早く言わねえんだよっ…」

まさか箱根に行くのなんてわからないと思うけど…
念のため、懐からスマホを取り出して、智くんに連絡をした。

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