第14章 きみどり scene5
それも多分…
智くん絡みなんだろう。
「…ふうん…わかった。ケイコと話するから…」
「そんな悠長なこと言ってらんないんだよ?ジャニーさん。ニノ潰されるよ?いいの?俺達が解散になっても」
「え?」
「ニノが居なくなったら、嵐、解散するから」
そう…もうそれは昔からわかってることだ。
ニノが俺達をつなぎとめてる。
遠い昔から、ニノが俺達を嵐にしてくれてたんだ。
その肝心要のニノが居なくなったら…
俺達は嵐でいることなんてできないんだ。
そして、そうなったら、絶対に…
智くんだって…
「あんな野郎、さっさと殺してよ」
「ショウ…」
「消せるでしょ?なんでも手使ってさ。そういうの得意でしょ?」
焦りが、俺の言葉を荒くする。
こんなこと社長に言ってもしょうがないのに、止まらない。
俺は甘えてる。
でも止まらないんだ。
「…ジャニーさんがしないなら、俺が動くよ?」
こんなの脅しだ。
あいつとやってることは変わらない。
でも、だめなんだ。
早くしないと
なぜだかわからないけど、気ばかり焦る。
「…ケイコの話も聞かないと、動きようがないよ?そのくらいわかるでしょ、ショウ…」