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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第14章 きみどり scene5


「二宮が、あいつに何されてるっていうんだ」
「それはわかんねーよ」
「え?」
「でもな、吐くほど嫌なことされてるって、あんたでもピンと来ないかよ」

思わず低い声が出てしまった。
チーフは口を手で覆ってしまった。

「レイプされた女友達にそっくりだよ、今のニノは…」
「櫻井…」
「ここまで言えばわかんだろうが」

けーこさんは、相変わらず窓の外を見ている。
…やっぱり…

「わかってたんだ?」

けーこさんの投げやりな横顔に言うと、少し眉根を寄せた。

「…決して手は出さないっていう約束だった…」

小さな声で聞こえたそれは、俺の逆鱗に触れた。

気がついたら、目の前にあったクリスタルの灰皿を壁に投げつけていた。

「…最低だな、アンタ…」

立ち上がると、部屋を出た。

「ま、待てっ…櫻井っ…」

部屋の前に、老人が立っていた。

「…どうしたの…ショウ…」

もう、この人の手に委ねるしかない。

「ジャニーさん…話、聞いてよ」
「いいよ?こっちおいで」

俺の手首を握ると、社長室に歩いて行く。

「ま、待ってください!社長っ…」
「YOUはケイコと一緒に居なさい」

きっぱりとした声だった。

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