• テキストサイズ

カラフルⅢ【気象系BL小説】

第14章 きみどり scene5


「ごめん…迷惑かけて…」

マネージャーたちは、俺達の仕事を調整するために楽屋を出ていった。

メンバーは俺の周りに集まって、ぽんぽんと頭を撫でてくれる。

「いいから…智くん、気にしないでゆっくりしてよ?」
「なんかあったら、相談乗るから…」
「大丈夫だよ…?皆、二人の味方だから…」

皆も、かずには色々聞いてくれたけど…
でもやっぱり何も言わなかったって…

「ごめん…」
「謝んなよ…リーダー…」

潤がぐしゃっと俺の頭を掴む。
やわやわと撫でて、手は離れていった。

「…ニノが、あんなに頑なになるの…久しぶりだね…」
「うん…」

翔ちゃんが呟くと、相葉ちゃんが頷く。

あれはそう…かずが20歳のとき…

事務所に付き合ってた女優さんとの交際を反対されて…

ハンストに近いこと、やってた。

結局、それは…叶わなかったけど…

あの時のかずも、笑わなくなってげっそりと痩せて…
それでもあの時は目に力があった。

今は…

死んだ魚みたいな濁った目をしてる

俺には、どうしようもなかった。
かずが心を開かない限り、俺には何もできない。
ただ、指を咥えて見てるしかないんだ…

/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp