第13章 漆黒
連れて行かれたのはベッドルームだった。
キングサイズのベッドヘッドにはルームランプがあって、淡くベッドを照らしている。
それ以外の照明は落ちていて…
ベッドだけが部屋に浮かび上がってるようだった。
導かれるまま、ベッドに二人で腰掛けた。
そのままなにもできずに床を見つめていたら、そっと押し倒された。
「いい…?」
「うん…」
頬を手で包み込まれた。
目を閉じると、首筋に温かい感触。
「あ…ん…」
びくりと身体が震えて、快感を受け止める。
「敏感なんだね…」
「…そんなことない…」
そう言ってるのに、首筋を舌が這っていく度に身体が飛び上がるほど気持ちよかった。
…おかしい…
俺って、こんなに敏感だっけ…
バスローブの紐が解かれて、中に手が入ってきた。
「あ…」
胸板を、きれいな指が這って行く。
「や…あ…」
「嫌?」
「んう…いや、じゃない…」
もう自分が何を言っているのかも、よくわからなくなって…
「大丈夫…?」
「ん…だいじょうぶ…やめないで…」
そういった途端、バスローブを左右に開けられた。
「あっ…」
思わず身体を腕で隠そうとしたけど、両手を取られてベッドに押し付けられた。