第13章 漆黒
言いながらも、夢の国へ片足つっこんで…
眠気には勝てないんだよね…
「大丈夫…明日は1日オフだから…一緒にいるよ?」
「ほんと…?」
「本当だよ…だから、寝ちゃいな」
「うん…」
暫くすると規則正しい寝息が聴こえてきた。
それを聞いているうちに、俺も眠りに引きずり込まれる。
なんで、こんなに一緒にいると安らぐんだろう。
マイナスイオンを浴びてるように、心も身体もすっきりしてくる。
真夜中にふと目覚める。
時計を見たら、深夜3時を回っていた。
腕の中の温かい塊はすやすやと眠っている。
起こさないようそっと腕を引き抜くと、ベッドを抜け出す。
トイレに行ってからリビングへ入って冷蔵庫を開けると、水を飲む。
冷たい流れが胃まで到達すると、一気に目が覚めてしまった。
テレビの音を小さくして、見入る。
BBCのニュースに見入っていたら、リビングルームのドアが開いた。
「どこ行ったの…?」
寝ぼけながらぷりぷり怒ってる。
「ごめん。ここにいるよ」
「なんですぐ戻ってこないの?」
「喉乾いちゃって…」
「もう知らないっ」
ぷいと怒って部屋を出ていってしまった。
「ちょっと待ってよ」