第12章 ピスタチオ fromショコラ
「ばか…」
ぎしっとベッドが揺れて、大野さんが座ったのがわかった。
「迷惑だなんて、思ってないって言っただろ…?」
「え…?」
「大体さ…あんなことまでしといて…」
「あっ…」
お、覚えてたの!?
大野さんの顔を見たら、微笑んでた。
もう俺…限界まで顔、赤いだろうな…
うろたえるしかない俺を大野さんは見て、笑った。
「かわいい…ニノ」
「えっ…」
突然がばっと抱きつかれて、俺はベッドに押し倒された。
「ちょっ…えっ…!?」
「なあ…ニノ…」
「えっ…えっ…?」
「オーラが…ピンクになってる…」
「えっ?何?ピンク?」
「そう…」
「えっと…それはどういうことなの…?」
「それはね…」
大野さんが身体を起こして俺の顔をじっと見た。
「えっちな気分になってるとき」
「ええっ…」
「それとね…」
にこっと笑うと、俺の額にちゅっとキスを落とした。
「好きな人と一緒に居て、しあわせだなって思った時の色…」
「えっ…」
「…違う?」
違わない…正解…
何も言えない俺に、また大野さんはキスを落とした。
今度は唇に…
「俺も…オーラ…」
「え?」
「ピンク色だと思う…」
「…大野さん…」