第1章 ミントscene2
口元を拭うと、和也の腹の精子を拭きとってやった。
そのままぎゅうっと和也を抱きしめた。
「ありがと…智」
「うん。明日、朝シャワーしような」
「うん…」
とろとろと眠そうにしている和也を見つめていると、とても幸せな気分になった。
「和也」
「ん…」
もう半分寝てる…
「愛してるよ」
ぱちっと目を開けた。
恐る恐る俺の目を覗き込んだ。
そして、そのまま瞳に涙を溜め込んだ。
「ばかだな…なんで泣くんだよ…」
「だって…だってぇ…」
「愛してる…和也。ずっとそばに居ろよ」
「俺も…愛してる…智…嬉しいよぉ…」
涙が溢れでた和也をぎゅうっと抱きしめた。
「ばか…泣くな」
「だって…智がぁ…」
「明日、収録だぞ?もう…」
「ひっ…ひっく…」
しゃっくりあげるほど泣いてるから、タオルと保冷剤を持ってきて、目を冷やしてやった。
でもまだ泣いてて。
「…いつでも愛してるからな…」
「も、もう!止まらないじゃん!」
怒られた。
次の朝、和也の目はそんなに酷いことになってなくて。
朝飯の準備してる間に冷やしてたら、だいぶ良くなった。
「ん、これならいけんだろ」
飯を食べたらシャワーをして。
そしたらもうすっきりしてたから、仕事に向かった。