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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第12章 ピスタチオ fromショコラ


抵抗する大野さんの手をかいくぐって、顔を舐め回す。

あ…やっぱり、いい匂い…

「わんっわんっ…」
「待てっ…黒っ…ちょっと!」

もっといい匂いを嗅ぎたくて、大野さんの首筋に顔を埋める。

「あっ…ちょっと…」

急にクタリと大野さんの体から力が抜けた。
俺は嬉しくなって、口をべろべろと舐め回した。
また匂いを嗅ごうと首筋に顔を埋めると、大野さんの口から甘い声が聞こえた。

「きゅん…?」

顔を真赤にした大野さんが目を閉じて、歯を食いしばってる。

どうしたのかな?
そんなに嫌なのかな…?

そう思ったら大野さんの腹に跨ったまま動けなくなった。

「きゅ~ぅん…?」

ほっぺたをぺろんと舐めると、やっと目を開けた。

「ニノ…」

俺の名前を呼ぶ声が掠れていた。
急に視界が反転した。
天井が目に入った。
ぬっと大野さんが視界に入ってきて、俺を見下ろしてる。

「きゃんっ…」

がばっと大野さんが抱きついてきた。
急にきた温かさにびっくりした。
大野さんも俺も、上半身裸で…
肌のぬくもりが、急激に伝わって身体が熱くなった。

嬉しい…

大野さん、俺を抱っこしてくれてる…

とっても嬉しいから、俺も大野さんの背中に腕を回して、身体を抱きしめた。

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