第2章 グレイscene3
気がついたら、翔くんが俺の頬にキスをしている。
「あ…翔くん…」
「お前、失神するの初めてだな…そんな気持よかった?」
「嘘…」
ちょっとの間みたいだけど、俺は気を失っていたらしい。
「ふ…すげえな…潤。あっという間に、中だけでイけるようになったし…今日は意識飛ばすなんてな…」
また翔くんは俺の頬にキスをした。
「お前の体、随分淫乱なんだな…」
「い…や…そんなこと言わないで…」
恥ずかしくて枕に顔を埋めてしまう。
翔くんはそれに構わず、俺の体にキスし始めた。
「や…もう…翔くん…?」
「欲しい…」
「もう、出ないよ…」
「俺が欲しいんだよ」
「あ…待って、お願い…」
止めているのに、翔くんの愛撫は止まることがなくて。
顎を翔くんの髪の毛が掠めていく。
くすぐったくて顔を反らすと、また翔くんの頭が移動して、キスされる。
肩…胸板…その先…
「あっ…」
自分の猛りに熱が篭もる。濡れる。
「翔くん…今日はどうしたの…?」
「お前が欲しいだけだ…黙ってろ」
「でも…」
「明日休みなんだろ?」
翔くんにはスケジュールなんて隠しておけない。
チーフマネージャーの信頼は厚くて、仕事で隠し事なんてできるはずもなかった。
翔くんの唇が、腰骨を辿って腿の付け根を舌がなぞっていく。
また体が思い出す。
翔くんの熱を。