第11章 グレイscene4
「だってお前、目ぇ醒めてないだろ?危ないから…」
「いいもん…翔くんどっかいっちゃうから…」
「もう行かないから。傍に居るから」
寝室の扉をばしっと叩いて潤は俺を振り返った。
「じゃあずっと後ろから抱っこしてて?」
「えっ」
潤は俺の手を引っ張ってキッチンに行った。
「寝そうになったら起こしてね?」
「お、おう」
そういうと俺の両腕を取って、自分の身体に回した。
「こうしててね?」
そう言いながら潤は朝食の準備を始めた。
…いや…
いいんだけどさ…
これって…
洗い物をする潤は、少し身体を前に倒した。
お尻の割れ目に俺の息子がぴたりと嵌り込む。
身長が同じくらいだから…当たるんだってば…
「あっ…翔くんっ…」
「なんだよ…」
「なに硬くしてんの!?」
「いやだってお前…これ拷問だぞ…」
バスローブ越しの潤の体温に、柔らかい尻の感触。
「お前は俺の恋人なんだぞ…?自覚あるの?」
「あ…そうだよね…ごめん…」
そう言って身体を離そうとするのをぐいっと引き寄せる。
「いいから…早く食べさせて」
「…どっちを…?」
「両方」
くすっと潤は笑うと、顔をこちらに向ける。
「わかった。急ぐから」