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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第10章 だいだい


翔はばりっとストローを取り出すと、そのドリンクにぶっ刺して、じゅううううううっと一気飲みした。

「あああっ!これもう売ってないのに!」
「ぶはあっ…ふんっ、これでもう雅紀がここに来る理由はないな…」
「なあにやってんのよおお…」

ぽいっとシンクに空を捨てると、翔は俺を抱え上げた。

「もう雅紀も有岡も伊野尾も入れちゃだめだからな」
「ええっ…後輩もだめなの!?」
「当たり前だろ!おまえ…俺んちに監禁するぞ!?」
「えっ…あの誰も入れないほど汚いって評判の家?」
「うるせえ!じゃあ、おまえが掃除しろよ」
「なあんでっ!?」
「奥さんだろ?」
「う…」

ソファにぽすんと降ろされると、また翔はキッチンに入っていった。
冷えた缶コーヒーを持ってきてくれて、プルタブをぷしゅっと開けてくれる。

「…じゃあリオに行ってる間に掃除するから、ダーリンちの鍵ちょうだい?」

どさくさに紛れて凄いこと言ってみた。
翔は暫く俺の顔を見てたけど、ふっと笑った。

「映画の撮影に支障でるからいいよ」
「だって…」
「おまえ色々勝手に捨てそうだからダメ」
「ええ~…」
「リオ終わったら、一緒にやってくれる?」

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