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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第10章 だいだい


「俺?俺は正真正銘のバージンだよ?昨日、翔にすべて捧げたよ?」
「お…おう…」
「翔は?バージン?」
「うん…」
「じゃあっ!」
「だあああめだってええええ」
「なんでぇ…?はにーのは奪ったのに、だーりんのはダメなの?」

翔はじっと俺のこと困った顔で見てたけど、突然にやりと笑った。

「だってお前…俺の奥さんだろ?」
「えっ…」
「奥さんのバージンを旦那の俺が奪って何が悪いんだよ」
「奥さん…」
「俺の童貞は百万光年前に捨ててきたから忘れてくれ」
「俺もそのくらい前だから気にしないで…」
「…そうね」

奥さん…俺、翔の奥さん…になってもいいの…?

奥さんって言葉をかみしめていたら、いつの間にか翔が後ろに立ってて俺を抱きしめた。

「ねえ…和也」
「ん…なあに…?」
「いつか…本当に俺の奥さんになってくれる?」
「いつかじゃなくて、今からでもイイよ?」
「えっ…」
「だって…俺、もうガマンしないもんっ…」

立ちあがって後ろにいる翔に飛びついた。

「うわあっ…」

倒れそうになるのを必死にこらえて、なんとか俺を抱きとめてくれる。

「俺も翔の奥さんになりたいっ…今すぐなりたいっ…だから、いつでもいい!」

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