第10章 だいだい
それから暫くできてなかった洗濯やら掃除やらを済ませたらお昼になってた。
「だーりん、何が食べたい?」
「はにーが食べたいよ」
すっかり翔もノリノリになってくれて、こんなことがとっても嬉しかった。
「俺は逃げていかないけど、お昼の時間は逃げていくから、なんか決めてよ」
「んー…じゃあ、外行く?」
「えー…」
「嫌なの?」
「だって…今日一日、ずうっとふたりでいちゃいちゃしたいんだもん。外に行ったら手も繋げないし、だーりんとちゅーしたくなってもすぐにできないんだもん…」
リビングのドアの前でいじいじしてたら、翔が歩いてきてぎゅって抱きしめてくれた。
「ほんと…かわいいこと言って…はにー…」
ちゅっと額に柔らかい唇が落ちてきたと思ったら、頬…
鼻先…そして最後に唇…
ちゅって音がして唇が離れていった。
「じゃあ、出前は?」
「うんっ…そうしようっ」
いくつかあるレギュラーのうち、ピザが食べたいって翔がいうから、Lサイズのクアトロを頼んだ。
「…こんなに食べれるの?」
「え?食えない?」
「ダイエット、しようか」
「え…なにそれ、美味しいの?」
「ふふ…俺と毎日セックスしてたらダイエットになるよ」
「ばっ…ばかっ…」