• テキストサイズ

カラフルⅢ【気象系BL小説】

第10章 だいだい


翔に凭れて息を整えていると、ソファの座面に寝かせられた。
ティッシュで俺の中心と手を綺麗に拭いてくれると、翔は床に座って俺の髪を撫でてくれた。

「よく、わかったよ…和也…」
「え…?」
「俺のこと、凄く好きで居てくれたんだな…」
「ん…」
「ずっと、俺のこと考えていてくれたんだな…」
「うん…」
「ありがとう…」
「だっこ…」
「ん」

翔は俺の上半身を起こして、ソファに座ると横抱きに抱きしめてくれた。

「少し、寝たら…?」
「ん…このままで居てくれる?」
「トイレくらい行かせろよ…」
「じゃあ、それは許してあげる…」
「ほら…もう、目を閉じて」

そう言うと、翔は俺のまぶたに手のひらを載せた。

「…これからはずっと傍に居るから…」
「うん…」
「今までの分、嫌って言っても離れないからな」
「うれしい…よ?」
「さ、寝ろよ…」

きゅっと抱き寄せた腕に力を入れてくれるから、翔の胸に顔を埋めた。
翔の匂い…

ああ…安心する。
この匂いに包まれながら眠れるなんて…
思ってもみなかった。
だって俺が、翔を好きになることを表に出してはいけなかったから。
こんなに近くにいて、好きだと言い合えるなんて…

なんてしあわせなんだろう…

/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp