第10章 だいだい
「もうっ…これ以上好きにさせてどうするのっ」
そう言ってがばっと翔に抱きついた。
「いくらでも好きになれよ。全部受け止めてやるよ」
「翔…大好きっ!」
「俺も大好きだよ、和也」
嬉しくて嬉しくて…
翔の広い胸板に頬をすり寄せた。
いいにおい…翔の匂いだ…
すうっと吸い込むと、身体の中に翔が染みこむ気がした。
よかった…翔が俺のこと好きになってくれて…
よかった…ずっと翔のこと好きでいて…
「さー、今日は何しようか?」
「いちゃいちゃする」
「いや…腰、辛いだろ?」
「えっちだけがいちゃいちゃじゃないじゃん…」
「あ…え…うん…」
翔の目が泳いだ。
「翔って…スケベなんだね…」
「そっ…そんなことねーわ!」
「だって、昨日も何回した?えっと5回?」
「4回だよ!」
「大してかわんないよ…ゼツリンだね…翔ったら」
「ちげーわ!」
「でも…そんな翔も好き…」
「えっ…」
見上げながら言うと、やっぱり真っ赤になった。
鼻血またでちゃうかな…
「翔は…えっちな俺でもすき?」
「大歓迎だ」
真顔で言われた…