第2章 グレイscene3
「ああっ…くっ…」
社長のデスクに隠れて、その硬いものをぐいっと智の奥に押しこむ。
「かず、やめ…て…?」
小さな声で抗議するも、俺には甘美な媚薬にしかならない。
「そんなはしたない声出してるのに、人前に出せないなあ…俺の恋人は…」
「や…あぁ…これ、外してぇ…」
「だめだ。これから女と乳繰り合う役なんだろ?お前が俺の女だってきちんと自覚するまで外してやんねえよ」
「も、わかったから…俺は、お前の女だから…」
自分が散々女と乳繰り合う役をしていても、智のは許せなかった。
今回はいろいろな事情でこの役を引き受けざるを得なかったけど、その原因のひとつが女だってことも俺の怒りを買っていた。
「女なのに、女と浮気するんだ…器用だね…お前は…」
「ご…めんなさ…」
智のケツにはストッパーが埋め込んである。
それを止めているゴムのTバックごと、ぐりぐりと押し込む。
「ん…あ…やめて…勃っちゃう…」
「淫乱…」
「ちが…」
そのとき、スタッフから声がかかった。
「それではリハいきまーす!スタンバイお願いします!」
俺は智から離れて、デスクの前に立った。
智は赤い顔をしながら、イスに深く腰掛けた。
じっと俺の顔を見てる。
バカ…
誘うなら、終わってからにしろ。