第7章 ショコラscene3
負けそうって…何に…?
帰りの車の中で、じっと雅紀の横顔を見つめる。
やっぱり…私が傍に居たらだめなのかな…
雅紀に迷惑かけてるよね…
「どうしたの?翔ちゃん」
「ううん…」
どうしたら…いいんだろう。
私は雅紀が好きなだけなのに…
どうして迷惑かけちゃうんだろ…
家に帰ってすぐにお風呂に入った。
雅紀は電話するところがあるって言って、今日は一緒に入らなかった。
お風呂から上がると、雅紀がすぐに入っていった。
寝室のクローゼットからパジャマを取り出そうと開けたら、とても着やすそうな洋服がかかっていた。
「これでいいや…」
私はその部屋着を頭からスポンと被った。
そのままキッチンへ行って、レモネードを作った。
レモンを半分に切って、絞り器で絞る。
それをコップに入れて、メイプルシロップを垂らす。
氷を入れてお水で割って、軽くステアしたら出来上がり。
雅紀の分も作って、冷蔵庫で冷やしておく。
リビングでソファに座りながら雑誌を開いた。
今日の帰りにコンビニで買ってきたファッション誌。
女の子のだけど、なんか楽しかった。
「翔ちゃん…」
「あ、雅紀。もう上がったの?レモネード作ったよ?」
「え…?」