第7章 ショコラscene3
「ん…?」
目が覚めたら、ベッドに寝かされていた。
雅紀は寝室の外でどこかに電話してる。
そっと立ちあがってドアを開けると、雅紀はこちらを振り返った。
「ああ、ええ。本人は元気なんですけど…ちょっと…」
スマホを離さず通話してる。
「いえ…ちょっと外に連れ出すわけには…ええ…でも…」
頭に手を当てて、困ってる。
どうしたの?雅紀…なんで困ってるの?
「分かりました…連れて行きます…」
スマホを離すと、画面をタップした。
「どうしたの?雅紀」
「ん…あのね、明日のお仕事なんだけど」
「うん」
「一緒に行こうね?」
「うん…」
いつも一緒に行ってるのに…変なの。雅紀…
それから雅紀と一緒にお風呂に入った。
雅紀の前で裸になるのが恥ずかしかった。
「翔ちゃん…全部脱ごうね…?」
「恥ずかしいよ…私…」
「大丈夫だよ…?」
雅紀の手が私の服を脱がせていく。
「あ…雅紀…」
「翔ちゃん…」
全裸になった私を、雅紀はぎゅっと抱きしめる。
「翔ちゃんもあの時…こんな気持だったんだね…」
「え?」
「ううん…なんでもないよ…さ、入ろ?」
そう言って雅紀は浴室に入っていった。