第1章 ミントscene2
「翔ちゃん…」
雅紀がこちらを見ていた。
「あっ…き、聞いちゃったの!?」
「き、聞こえたんだよ!そんなでかい声で話してるから…」
「雅紀ぃ…」
「し、知らないっ…翔ちゃんなんかっ…」
そう言って和也を抱き寄せた。
和也は一瞬身体を硬くしたけど、そのまま雅紀に凭れかかっていった。
「え?ニノ…?抵抗しないの…?」
「いいよ…大野さんなんて…」
「だって、あんなに好きって言ってたじゃん…」
「今はいいでしょ、そんなこと」
「智が居ないと、死んじゃうって言ってたじゃん!」
「い、言ってないっ!」
「ニノ…どうしちゃったの…あんなに…あんなに…」
和也は困ったような呆れたような顔をして雅紀の隣に座った。
「あなたが俺のこと抱こうとしてたんでしょ…?なんで泣いてるのよ…」
「だって俺、羨ましくて…ずっと二人が羨ましかったんだ…」
「え…?」
「ニノがおーちゃんのこと、俺にのろける度に、翔ちゃんともそうなりたいって…俺、ずっと思ってて…」
「相葉さん…」
「ニノ言ってたじゃん。おーちゃんと付き合えた時…もう今死んでもいいって…。それって凄いことじゃん?そんなに思えるってさ…」