第5章 ロザリオ
「あっ…ああっ…潤くんっ…」
流されて、ニノの部屋に辿り着いた。
部屋に入った途端、俺達は互いを貪りあった。
もう何も考えたくなかった。
俺を求めてくれるニノに、ただ縋り付いた。
「ニノっ…ああっ…もっと欲しい…」
「奥にっ…ちょうだい?潤くんっ…」
ぎりっと俺の肩をつかむ小さな手をシーツに縫い付けて、更に奥を穿った。
「ニノ…ニノぉ…」
その小さな胸に顔を埋めて、俺はただ泣いた。
泣きながらニノにすっぽりと包まれて、小さな子供みたいに縋り付いた。
「ごめん…翔くん…ごめん…ニノ…」
「もう…いいから…潤くんが誰を好きでも…いいから…」
「ごめん…ごめん…」
ニノの腕に包まれながら、俺は罪が増えていくのを感じた。
「ただ…傍に居てくれれば…いいから…」
小さな囁きが、俺を包んだかと思うと二人で果てた。
「はい、お水…」
ベッドの上で潰れてしまった俺に、ニノは水を持ってきてくれた。
「水より酒がいい…」
「バカ…そんなものに頼らなくてもいいでしょ…?」
「酒…ちょうだいよ…」
「潤くん…」
「俺はね、ニノ…やっぱり翔くんが好きなんだよ。最低だろ?」
「最低でいいよ…それでも好きだから…」