第4章 ヴェニット
「や…だ…見ないで…」
そんなことをものすごい蕩けたような顔をして言う。
心臓がどくんと高鳴る。
こんな顔…見たことない…
煌々と明かりのついたリビングのソファで。
まさかこんなことをするなんて、想像もしてなかった。
いつもここでニノはゲームをしてる。
そんな場所で…
ああ…止まらねえ…
またニノの唇にかぶりつくと、貪るように口内を犯した。
俺の動きが激しくなると、智の動きも激しくなった。
いつもの癖でつい手をニノの股間に這わせた。
手に、硬いものが当たった。
「あ…?」
「え…?」
「ニノ…興奮してるの…?」
「やぁっ…そんなこと言わないでっ…」
俺の胸にまた、顔を埋めてしまった。
俺と智は呆然と目を合わせた。
もしかしてこれって…
これってさ…
シても良いってことかな…?
ニノは逃げ出さない。
おまけにこんな状況なのに興奮してる。
無言のOKと取っていいのだろうか…
智がぐっとニノの肩を持つと、自分の方へ引き寄せた。
「和也…」
そう甘く囁くと、ニノを抱きしめてキスを始めた。
「ん…大野さ…ん…」
「和也…かわいい…」
「嫌…かわいくないもん…」
囁きながらも、唇からはぴちゃぴちゃといやらしい音を立ててる。
何が何だか、わからなくなってきた。