第4章 ヴェニット
ニノの目からぽろりとまた、綺麗な涙がこぼれ落ちた。
「相葉さん…」
そう呟いたまま、ニノは泣き続けた。
…そうだよな…
長年信頼してきた仲間が、まさか自分にこんな邪な気持ち抱いているなんて、ショックだよな…
「ごめんね…ニノ…」
ぎゅっと抱きしめると、ニノは俺のシャツをぎゅっと掴んだ。
いつまでも流れてる涙を、唇で掬い取った。
泣いているからか、ニノの体温が高い。
だんだん、俺の身体は熱くなってきた。
ヤバイ…
「ニノ…」
身体を離そうとしたけど、ニノはしがみついたまま離れない。
ニノの頬に触れた唇が熱い…
どうしよう…止らない…
頬に触れさせた唇を滑りおろして、またニノの薄い唇にキスをした。
「あ…」
甘い声を出すと、一つ身じろぎをする。
智が後ろからニノのうなじに唇をつけていた。
俺たちもう…無理みたい…
智の手が、ニノのシャツの中に入ってくるのが見えた。
そのまま胸まで手を這わせると、またニノが甘い声を出した。
「あ…そこ…やっ…」
やだと言いながら、逃げようとしない。
力が入らなくなっているみたいだ。
「かわいい…ニノ…」
首筋に舌を這わせながらいうと、ニノは涙の引いた瞳をぼんやりと俺に向けた。