• テキストサイズ

カラフルⅢ【気象系BL小説】

第4章 ヴェニット


なんとかソファまで連れて行って座らせると、ニノを挟み込むような形で俺達は座った。
次々に溢れてくる涙をタオルで拭いながら、俺達はニノの背中を擦ったり、頭をなでたりしながら落ち着くのを待った。

「和也…」

智がそっとニノの肩を抱いた。

「大野さん…」

ゆっくりとニノは智の胸に顔を埋めた。
智はびっくりして俺の顔を見た。
みるみる智の顔が赤くなっていく。

「か、和也…?」

智がニノの頬を手のひらで包んで上を向かせた。

「だめだよ…そんな抱きついちゃ…」
「なんで…?嫌なの?」
「嫌じゃないけど…その…」
「俺のこと…嫌いになったの…?」
「ち、違うっ…」

智は俺の顔をみて、ふんっと息を吐き出した。
あ、キレた。

「あのね和也…こういうこと、したくなっちゃうの…」

そう言ってゆっくりゆっくりとニノの唇にキスを落とした。

「ね?だからくっついちゃだめだよ…?」
「大野さん…」

智は俺の方にニノを向かせた。
ニノは目を潤ませながら驚いた表情をして固まってた。
俺もそっとニノを抱き寄せた。
きゅっと抱きしめると、ニノの顎をクイッと上向きにしてキスを落とした。

「ね…?だからね…俺たち…お前と一緒に遊べなかったの…」

/ 1000ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp