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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第4章 ヴェニット


「相葉さんち行こうよ」

ニノがキッと俺達を見る。

「いいよ?じゃ、行こうか」
「え?」
「よし。じゃあタクシー捕まえるな」
「ちょっと…いいの?」
「え?だってニノが行こうって言ったんじゃん」
「なんか…都合悪いことあるんじゃないの?」

ニノは意地悪な顔をして俺たちを見た。

「都合悪いことって?」
「大野さんのものが、たくさん置いてあるんじゃないの?」

惜しいっ…
お前が泊まりにくるかもしれないからって、智の家に俺がよく行ってるんだよ…
つか、最近ほぼ入り浸りだったけど…
智が忙しいから。

「俺んちに置いてあるの、お前の荷物だけだぞ…?」
「えっ…」

ニノはみるみる真っ赤になっていく。

「そ、そうなんだっ…」

読みが外れて恥ずかしいのか、なんなのか…
ニノはそれから黙りこんでしまったから、とりあえず捕まったタクシーで俺の家に向かった。

家に着くと、ニノは勝手知ったる我が家でズカズカと俺の家に上がっていった。
でもリビングの入口に来たら、ピタリと立ち止まった。

「ん?どうした?」
「ううん…なんか、久しぶりだなって思って…」

寂しそうな顔で、リビングを見渡した。

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