第4章 ヴェニット
「ローション…なんかないぞ…」
「すんなり出てきたら、それはそれで引くけどね…」
おーちゃんが困ってる俺を見ながら妖艶に笑う。
「女連れ込んでねーよ…」
「へえ…和也は連れ込むのに…?」
その顔に嫉妬が浮かんだ。
「え…?もしかしてヤキモチ?」
「ち、違うもん…」
「ニノには触れたことないよ…?」
あ、でも成り行きで腕枕とかしたことあるけど…
「相葉ちゃんが…和也をこうやって抱いてたら…嫌だな…」
「え…?」
「どっちにもヤキモチ…妬いてるかも…」
「おーちゃん…」
なんか、猛烈に嬉しい。
おーちゃんを抱き寄せて、ぎゅっと抱きしめた。
「嬉しい…おーちゃん…」
「相葉ちゃん…」
おーちゃんも俺の身体に腕を回して抱きしめてくれた。
なんか凄くしあわせで、身体が熱い。
どうしよう…すっげえ嬉しい…
「付き合っちゃう?」
「えっ…」
ちゅっとキスすると、おーちゃんは真っ赤になった。
「だって…和也…」
「ニノに、ちゃんと言おうよ。二人で…」
「え…好きだって言うの?」
「うん…それでさ、二人で振られようよ!」
「…相葉ちゃん…」
「二人なら…傷もちょっとで済むかもしれないじゃん…?」