第1章 ミントscene2
「あのさ…とりあえず、メイク行かない?時間ヤバイよ?」
いつの間にか潤が戻ってきてた。
3人はどうやらメイクに行っていたようだ。
「あ、じゃあ俺は行ってくるよ」
翔くんのことは放っておこう。
「和也、後でな」
そう小さく耳元で囁いたら、和也は真っ赤になって頷いた。
楽屋を出てメイク室へ向かうと、後ろから翔くんが追いついた。
「智くーん…」
「知るか」
「そんなこと言わないでぇ…」
「大体翔くんがいけないんだろ?抱きついたりするから…」
「だって…いい匂いがするんだもん智くん」
「知るか」
メイクが済んで楽屋に戻ると、雅紀が鬼のような顔をして和也を拘束してた。
「へ?何やってんの?」
「今日から、俺、ニノと付き合うもん!」
「「はあ!?」」
潤が脱力してソファに腰掛けてる。
「ごめん…止めたんだけど…どうにも拗れてるよこの人…」
「マジで…」
和也を見たら「とりあえず怒るな」って顔してる。
だから黙っておいた。
「ま、雅紀。落ち着け。な?」
「やだっ!もう翔ちゃんなんかいらないっ…」
「雅紀ぃ…」
がびーんって顔してショックを受けてる翔ちゃんを尻目に、和也は俺に熱烈なラブ光線を送ってくる。