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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第1章 ミントscene2


「どんだけ恋愛不器用なんだよ…」
「だ、よね…」

ガクッと翔くんは下を向いた。

「じゃあ、ちゃんと言ってやれば?雅紀に好きだってさ」
「うん…ちゃんと伝えるよ」
「それで仲直りできるんじゃね?」
「ああ…そうだよね…」

ボリボリと頭を掻いて、翔くんが立ちあがった。

「楽屋、戻ろっか。ありがとうね。智くん」
「ああ…別に。俺何もしてねえし…」

事実、何もしてねえ。
楽屋に戻ったら、雅紀も和也も居なかった。
潤も居ない。

「なんだぁ?どこ行ったんだ。あいつら…」

翔くんと二人でソファに座りながら待ってみても、あいつらは帰ってこなかった。

「なにしてんだよなあ…」

だんだんイライラしてきた。
いくら雅紀だって言ったって、自分の恋人があんなにベタベタされていい気分なわけない。
早いとこ、抱きしめたかった。

「俺…振られるかもなぁ…」

ぼそっと翔くんが呟いた。
顔をみたら、泣きそうな顔してた。

「ここまでくるのに5年掛かったんだけどな…」
「え?そうなの?それなのに好きって言ってなかったの?」
「う…ヤメテ…傷えぐらないで…」

翔くんは頭を抱え込んで蹲った。

「まあまあ…」

背中をポンポンと叩いてやった。
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