第5章 青いバラの花言葉【カラ松】
赤塚病院に着き、ナースセンターで◯◯の名前を伝えると部屋の番号を教えてくれた。
無事を祈りながらその部屋を勢いよく開け、◯◯の名前を叫んだ。
カラ松「◯◯!!」
俺の目に飛び込んできた光景は‥
◯◯「えっ‥カラ松!?声大きい!」
驚いた表情を浮かべながらベッドの上で上半身を起こして座っている◯◯だった。
カラ松「トド松から◯◯が事故に遭ったって聞いて、まさかと思って急いで来たのだが‥体を起こしていて大丈夫なのか!?」
◯◯「あぁ、自転車にぶつかって骨折しちゃっただけ!トッティも大袈裟だなぁー。」
◯◯の笑った顔を見ていたら安心して気が付けば◯◯を抱き締めていた。
◯◯「えっ、ちょっと‥カラ松?」
カラ松「お前の顔を見るまで生きた心地かがしなかった‥。」
◯◯の華奢な体をぎゅっと抱き締めていると◯◯は片腕を回して背中をポンポンと軽く叩いた。
◯◯「あの、嬉しいんだけど‥ここ病院だから一旦離れよっか!」
はっと気付いて◯◯から離れ周りを見渡すと他の患者さん達が俺達を見ていた。
カラ松「ああっ!ご、ごめん!急に抱き締めてしまってすまなかった‥。」
◯◯「心配してくれたんでしょ?まあ、恥ずかしかったけど‥!」
腕には痛々しく包帯が巻かれているが、昨日と同じように◯◯は優しく微笑んでくれていた。
本当に◯◯の事が愛しいと思った。