第5章 青いバラの花言葉【カラ松】
その日の夜‥
カラ松「トド松!この通りだ!!!」
今、俺はトド松に向かって土下座をしている。
トド松「無理だよ、カラ松兄さん!あの人は兄さんには絶対無理!!」
そう、彼女とどうにかお近付きになれないかとバイトから帰ってきたトド松に他の兄弟がいない隙に頼みこんでいたのだ。
カラ松「頼む!一回だけお前同伴でも構わないから飲みに行ってもらえないだろうか!!」
トド松はスマホを見ながらはぁっと溜め息を吐いた。
トド松「確かに◯◯さん最近彼氏と別れたって言ってたからチャンスはあるかもしんないけどさー、レベル高いよ?」
カラ松「それは分かっている、だから1度だけ飲みに行ければそれで良いんだ!頼む!!!」
こんな事して情けないのは分かっているが、考えるよりも先に体がそう動いていた。
こんな風に俺が頼み込む事は中々無い事だからだろうか、トド松はようやく了承してくれた。
トド松「あーはいはい、分かったよ!飲み会セッティングすれば良いんでしょ?因みにカラ松兄さんの奢りだからねー!」
仕方ない、今回ばかりは弟の言う事を聞いてやろう。
カラ松「あ‥あとこの事は皆には‥」
トド松「分かってる、今回は仕方ないから皆には言わないでおいてあげる。僕に貸しができたねー、カラ松兄さんっ!」
ふふっとにこやかに笑ってはいるもののなんとなくどす黒い何かを感じる‥今度何か礼をしてやらなければな。