第4章 励まし
〜翌日〜
俺は、ずっと悩んでいた。
家から一歩もでず、ただただ悩んでいた。
目を閉じるだけで、
真紀の顔が浮かぶ。
その真紀は泣いていた…
「俺があの時に
かけてやれる言葉が、
あったかもしれない…
それなのに…
俺はっ……」
ダメだ。
考えるのはやめろ。
今頃、
後悔したって
何も変わらない。
無意味だ。
いまさら……
考えったって…
戻れない…
笑顔の真紀は
もう…
みれない………
そういう日が数日つづき、
気づけば
もう3日たっていた。
もう、お昼すぎ…
綺麗な青空だった。
すると、
スマホにメールがきていた。
『泉の所に
みまいに行ってきた。
泉、落ち込んでたぞ。
どうせ、何かあったんだろ?
お前が助けなきゃいけないんじゃないのか?
まぁ、顔ぐらいだしてこい。』
雪泉先輩からのメールだった。
雪泉先輩の言う通りだ。
今度は俺が、
真紀をみててあげるんだ…
俺が、
守るんだ…
俺が、
あいつに笑ってやるんだ…
気づけば、家をでて
真紀のいる病院に
走っていた。
病室のドアを開ける。
だが真紀の姿はそこにはない。
一体どこに行ったのだろう。
はやく…
真紀に会いたい…
伝えたい…
今の気持ちを…!
「おぉ!
アリスちゃんじゃん♪
元気してた?」
後ろから声をかけられた。
菜城先輩だ。
雪泉先輩達もいる。
「菜城先輩っ!
それに雪泉先輩…」
「なになに♪
真紀ちゃんに会いにきたの〜?」
「はっ…はい」
真紀を今すぐ、
探しに行きたい気持ちを
おさえながら、答えた。
「有栖は行動がはやいな
昨日メール送ったばっかなのに」
「そうなの〜?
可愛いね〜
アリスちゃんって♪」
もう、待てない。
今すぐ探しにいく…
「あっ…あの!」
少し大きめの声で切り出そうとした。
「わかってるよ♪
真紀ちゃんでしょ?
病室にいないときは、
いつも屋上にいるっぽいよ♪」
「はやくいってこい!」
「仲直りしてくるんだよっ!」
「はやくいけ…
泉がきっと…泣いてる…
って…
もういない…」
「あいつはそういう奴だろ」
すべて、聞き終わる前に
走りだしていた。
雪泉先輩のメールで気づくなんて
俺もまだまだかもしれない…